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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのあざ

怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集

小酒井 不木

Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 (みっつのあざ) von 小酒井 不木 (こざかいふぼく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 196.140 Zeichen · 396 Bildschirme

Aozora Bunko

尤も、口で御話しすればこれだけのことですけれど、犠牲にした家兎は随分多数でした。即ち、家兎を殺すために用いる毒物の選択が可なりにむずかしいのでした。自然に死ぬのを待つことは出来ませぬから、人工的に死なせなければなりませんが、毒物の中には血液の性質を色々に変化せしめるものがありますから、随分困難な時もありました。而も一つの毒を用いた時だけに成功しても、他の毒を用いた時には成功すると限りませんから、出来るだけ多くの場合を試みて置く必要があり、従ってその努力は大したものでした。

もともと人工心臓は人類の恐怖を救うのが目的ですから、家兎に成功すれば、これを人間に応用する必要があります。――私は今、人類の恐怖を救うのが目的だと申しましたが、咯血をした以後は、他のことを顧みる遑なく、ただもう、人類の恐怖から救えば、楽園を形成することが出来ると思ったのです。恐怖のない世界! それは何という嬉しい世界でしょう?――で、先ずその次の階段として、家兎よりも大きな犬について人工心臓を試みることにしました。犬に対してはただ大きな喞筒を用うればよい訳でして、手術などには何の変ったところもなく、ただ家兎の場合と違って居るのは電力が余計に要るぐらいのものです。