Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
ということになり了る。僕は決して名利が悪いとは言わない。名も利も求めずして来たるものならば、拒むべきものとは思わない。しかるに名利はこちらから追い駆けて、あるいは他人を毀つけたり、また己れの本心に背いて得るものと、天より降る露のごとくにおのずから身に至るものとあろう。といって決して果報は寝て待てという意ではないが、己れの正しいと信ずる事さえやっておれば、名利が来ようが来まいが、あえて頓着すべきものではなかろう。真の成功なるものは、己れの本心に背かず、己れの義務と思うことをまっとうするの一点に存するのであって、失敗なるものは、己れの本心に背き、己れの任務を怠るにある。ゆえに成功だの失敗だのということは、世の中の人にはなかなか解るものでない。リー将軍が失敗したというが、自分では失敗を重視しなかったろう。古人の教えたことにも富貴名誉を必ずしも避けない、その代りことさら迎えもしない。
「富貴名誉、道徳より来たるものは、山林中の花の如く、おのずから是れ舒徐繁衍、功業より来たるものは盆中の花の如く、便ち遷徙廃興あり。若し権力をもって得たるものは、瓶鉢中の花の如く、その根植えず、その萎むこと立って待つべし」