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Japanische Klassiker mit Furigana

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じけいろく

自警録

新渡戸 稲造

Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme

Aozora Bunko

こういう例をあげきたれば、何人にもまた何事についても必ずおびただしくある。また僕はかくのごとき例を多くあげたいと思う。なんとなれば読者中には甲か乙かあるいは丙かに属する人あり、自分でおのれは甲に属し、おのれは乙に属すると考うる人もあろう。ちょっと茶一杯飲むにしても、こんなまずい茶をよくも恥かしげもなく出せたものだ。この家の主人はずうずうしい恥知らずのけちんぼなりと謗る人もあれば、あるいはわれわれがちょっと来るたびごとに五円、六円の玉露を出す必要はない、彼は「戊申詔書」のご趣意をよく奉ずる、感心な乃木式の人なりと讃める人もある。

また昔時シナの妃が庭園を散歩し、桃の熟したのを食い、味の余りに美なりしに感じ、独りこれを食うに忍びず、食い残しの半分を皇帝に捧げ、その愛情の深きを賞せられ、寵愛いよいよ厚きを加えたが、その後妃の寵衰えたとき、かつて食い残した品を捧げた無礼の件によりて罰せられたという。寸分異ならぬ同一事実のものでも、見ようによりては褒めることもできれば、誹しることもできる。賞することも罰することもでき、殺すことも活かすこともできる。同じことも見聞する人により霄壤の差を生ずる。