Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
してこの曲解に対して、わが輩が一々弁護したところが、最後の反対論として、
「だってもリンカーンという人は非常な醜男子でしたもの」
とあたかも彼の容貌の醜なりしことが、最大の罪悪でありしがごとく述べた。
これほど明らかに口に出さなくとも、これに負けないほどの不合理な理由から、人の批評をしたり、歴史の事実を判断するものは許多ある。なかんずく無学な者か、あるいは少しばかりの学問があってもことさら婦人の仲間に多いと思う。婦人が往々にして身を誤つなどは、これと同じ筆法より、人を判断するからである。あるいは一席の歌を聴いて、その声が善ければその音声のために感情を動かされて、他のことにはなにも眼をくれない、ついに蓄音器の代用たるべき者のために身を誤ったりする。一口にいういわゆる「様子がいい」人、すなわち木偶同然の者のために身を誤るのはすなわちこれである。
また相応なる位置にある立派な人でも、かたわらにいる者のために、おべんちゃらをもって、あるいは御追従をもって、その感情をやわらげられて、判断力を失うことは歴史にたくさんある。一身を誤る理由の多くあるうちにも感情ほど大なる力はおそらく少なかろう。