Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
かくのごとくその理想なるものを実行するさいにその翻訳の任にあたる自分の考え一つで、勝手次第に意味をとる。ちょっと聞くともっともらしく思うこともあるが、翻訳のやり方によってははなはだもっともでない実行に現れることが間々ある。たとい商売人でも役人でも、書生でもいかなる職業の人でも自分の同業者の悪口をいう。はなはだしきは人身攻撃をする者もある。して彼らの理由を訊せば、人間が世の中にいる以上は、優勝劣敗の原則にしたがい競争するを要するがゆえ、かくすると弁解する。なるほど競争とか優勝劣敗とかいうと、学理的でよく聞こえるけれども、この理屈を実行に翻訳するにあたっては勝手なやり方をする。敵を殪すにはいかなる手段方法をも用いる、嘘をついてもかまわぬというは、優勝劣敗あるいは生存競争ということを読み違えていると言わなければならぬ。
僕はたびたび耳にすることであるが、学校で試験のとき、狡猾をやる学生がある。それを呼び出して聞くと、なかなか相当の理屈がある。試験に不正を行ったのは一つの理想より出たことである、どうか早く学士になり、親に安心を与えたいと思うが、近ごろ親が病気でこうこうだとあわれげな話をする。