Japanische Klassiker mit Furigana
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じけいろく
自警録
新渡戸 稲造
Lesen Sie 自警録 (じけいろく) von 新渡戸 稲造 (にとべいなぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.224 Zeichen · 328 Bildschirme
これもさもあったであろう。氏は躯幹長大にしてたくましく、色が黒かったそうであるから、外観を見ては、その血管にいかに柔和な心があり、しかして母の危急を救うためには自分の生命までも投げ出すことを常人は察し得ぬであろう。また南洲自身についていえば、見ようによりては外貌が怖ろしい人のようにも思われ、あるいは子供も馴染むような柔和な点もあった。ちょっと見ても、その烱々として大きくかがやく眼は怖ろしいが、その奥底にはいうべからざる愛情がこもり、近づくものをみな惹きつけねばやまぬ趣があったという。
こういうことは決して世に稀でない。ちょっと会っては虫も殺さぬような柔和な、ほとんど女のごとき人でも、だんだん交際ってみるにしたがい、なかなか硬骨で、一たび言い出すと決してあとへ退かぬ人もあるし、また外部から見るといかにも凛々しく、衣は骭に至り袖腕に至り、鬼とも組打ちしそうな風采をなしていても、内心柔和な女のような人を往々見受ける。
外貌と内実との相反することは稀でない。この柔と剛とは善い意味にも悪い意味にも解される。いま述べた女のごとくというのも、また同じく善悪両様に解される。