Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
「どんなわけがあるにしても、こうなっては見殺しには出来ない、――俺も男の端くれだ、及ばずながら相談にも乗ってやろう、まず訳を話せ」
「…………」
「親も兄弟もあるだろう、後に残る者の歎きも考えてみるがいい」
「…………」
娘は次第に気が落着いたものか争うのを思い止まると、ガラッ八の胸に顔を埋めて、シクシクと泣き始めました。思い詰めた興奮が去ると、急に悲しみが蘇生ったのでしょう。
「一体、何が何で死ぬ気になったんだ、話してみるがいい」
「…………」
「色恋の沙汰か」
「…………」
娘は激しく頭を振りました。
「それとも、よくある話だ、主人の金を落したとか、盗まれたとか――そうでもない?」
「…………」
「じゃ、若い娘が死ぬほどのわけがないじゃないか、一体どうしたというのだ」
ガラッ八の手はいつの間にやら、娘の背を撫でて、その泣き濡れた顔を覗いております。
「――叔母さんが、身売りをしろって言うんです」
「何? 叔母さんが、身を売れって?――そんな馬鹿なことがあるものか、親の承知しない者を、叔母が何と言ったって――」
「でも、私は親がない子で、叔父さん叔母さんに藁のうちから育てられました。