Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
「まアいい、その先を話せ」
「お嬢さんに逢いましたが、良い娘ですぜ、少しやつれてはいるけれど利口そうで、愛敬があって、縁側へ向かい合って掛けると、日陽で梅の花がプーンとにおう」
「話はくどいな」
「お嬢さんは、あっしに一枚の紙をひろげて見せるのですよ、一年前に行方知れずになった父が、姿を隠す前に、私にこの紙片をくれて、一年経ってから見ろ――と言いました。一年経って見たけれど、私には、何が何やら少しもわからない、お願いだからこのナゾを判じて下さいと」
「何が書いてあったのだ」
「文字はたった十一、こいつはみんな日本の字だから、あっしにだって読めまさァ。――たしのしい、けたはのらう――とね」
「何だ、そんなことか」
「親分なら、すぐわかるでしょう。あっしは小半刻(一時間たらず)考えましたよ。幸いお嬢さんと向かい合っていたので、その紙片を逆に見たら、一ぺんにわかりました。何だ、下から読めばよかったんで」
「なるほどな。――裏の畠、石の下か――まるで子供だましじゃないか」
「でも、このナゾを解いてやると、お嬢さんは喜びましたよ。今まで二、三人に見せたが、たれも解けなかった。