Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(九)不死の霊薬

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme

Aozora Bunko

「滝松は」

「町内の人達と、三日前から江の島へ参りました。帰ったのは昨日の昼過ぎで――」

滝松――巾着切り上がりという、あまり善人らしくはない男ですが、人などは殺せそうもない小さい男が、頭をポリポリと掻きます。

江の島へ行ったのは十七人、滝松もその一人で、鳴子屋の女主人の殺された晩は、若い者の発議で品川に泊り、その晩半分ほどは土地で遊んだことまで、あり余るほど証人があります。一行十七人、悠々閑々と歩いて江戸に入って、浜町へ辿り着いたのはその翌る日の昼過ぎ。

念のために、玄々斎の着物、滝松の着物を一枚一枚調べましたが、花色木綿の裏の毟られた袷などは一枚も見当りません。

その間に、平次の発見したのは、玄々斎の女房のお弁が、すっかり厚化粧を洗い落して、急に五つ六つ老けていたことだけでした。

「親分驚いたね」

「フーム」

銭形平次も旗を巻いて引揚げるだけです。

それから三日。

「親分、中橋の庄太親分が、金三郎とお紋を縛ったそうですよ」

ガラッ八が新しい情報を持って来ました。

「そんな馬鹿なことがあるものか、あの二人はこのうえもない善人だ。久太郎を縛るならまだ話の筋は通るが――」