Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
嫉妬に狂ったお粂は、埒もないことを言い募ります。
「待ってくれ、お粂。――土蔵に穴を明けたり、大の男を絞め殺したり、三千両の金を持出したり、そんな事が女に出来るわけはねえ。お前は何か恐ろしい勘違いをしているんじゃないか」
「勘違いなんかするものですか。お妻が下手人でなきゃア、お妻に変な素振りをする釜吉とかいう下男を嗾して、憎い和助さんを殺させたに違いありません」
「お妻でなきゃア、釜吉が怪しいと言うのかい。そんな見当じゃ敵の討ちようはねえ」
「親分、証拠のない事を言やしません。お妻は浪花屋の旦那に囲われる前から、和助さんとは好い仲でした」
「何だと?」
「あれは元柳橋の芸妓じゃありません。酢でも蒟蒻でも喰える女じゃございません」
「話は段々面白くなりそうだ。まアいい、二三日待ってくれ、お前の亭主の敵は討ってやるから」
平次は何やら思い当ることがある様子です。
ガラッ八の報告には、平次が考えた以上のことは一つもありません。
五月二十八日の晩、川開きの花火見物に、お妻以下奉公人は全部出かけ、留守番は主人又左衛門、下男釜吉、それに下女一人だけ。又左衛門も釜吉も、家から外へはちょっとも出なかったと判りました。