Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(九)不死の霊薬
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(九)不死の霊薬 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 144.106 Zeichen · 292 Bildschirme
従って、土蔵を破ったのは、又左衛門や釜吉でないことは確かです。
和助とお妻の関係は、又左衛門は悉く知っていた様子ですが、何か仔細があったものか、嫉妬らしい言葉も聞いた者がありません。
寛大なのか、諦めているのか、奉公人達にも判らなかった様子でした。
土蔵から三つの千両箱を運び出したのは、力自慢の釜吉に相違ありませんが、その時は一つ三貫目はあったということで、これも平次の予想は外れた形です。
「そんなわけですよ、親分。釜吉と主人の又左衛門が下手人でないことは確かで――」
「それから、生薬屋はどうした」
平次は妙な事を問います。
「あの辺の生薬屋は一軒残らず訊いて歩くと、茅場町に浪花屋の番頭さんに下剤の大黄を売ったという店がありましたよ。名前は知らないと言いましたが、親分の察した通り、人相は殺された和助のようです――」
「フーム」
「それからもう一度浪花屋へ取って返して下女に訊くと、あの千両箱の見張りをした晩、年寄りの佐兵衛は喉が渇くと言って、番茶をガブガブ飲んでいたそうです。お茶の出がらしはどこへ捨てたか解りませんが、番頭の佐兵衛に当ってみると、あの晩宵に飲んだ茶は少し苦かった――と言っていましたよ。