Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 231 525 caractères · 463 écrans
。――だのに何故、寺へ帰って来てからの方が、こんなに淋しい気がするのか?
自分の気もちを、自分に訊いてみようとするものらしく、この十七の処女は、窓の小机に頬づえをついたまま、半日をじっとそうしていた。
(わかった)
うっすらと、お通は、自分の心を観た気がした。淋しいという心は飢えと同じだ。皮膚の外のものではない、そこに、満ち足りないものを感じる時、さびしさが身に迫る。
寺には、人の出入りがあるし、火の気も明りもあって賑やかそうだが、そういう形の現象でこの淋しさは癒せるものでない。
山には、無言の樹と霧と闇しかないが、そこにいた一人の沢庵という人は、決して、皮膚の外の人ではなかった。あの人の言葉には、血をくぐって心に触れ、火よりも明りよりも心を賑やかにしてくれるものがある。
(その沢庵さんがいないから!)
お通は、起ちかけた。
しかしその沢庵は、武蔵の処置をしてから姫路藩の家来たちと何か客間で膝詰めの相談事をしていた。里へ降りてはとても忙しくて、自分と山の中でのような話などしていられそうもない。
そう気づくと、彼女はまた、坐り直した。ひしひしと、知己が欲しいと思う。