Classiques japonais avec furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 231 525 caractères · 463 écrans
二
助九郎の退いた足と、同時に、抜き打ちに払った尺度には、そこに誤算があったので、見事に空を撲ってしまった。
二
約十二、三尺の間隔をひらいて、二人は跳び退いていた。助九郎の刀が反れ、武蔵の手が刀にかかろうとした瞬間にである。――そして双方で、じっと、闇の下へ沈みこむように竦んでいる。
「オ。これは見もの!」
そう口走ったのは庄田喜左衛門であった。庄田のほかの出淵、村田の二人も、まだ何も自分たちは、その戦闘圏内に交じっているわけでもないのに、ハッと、何ものかに吹かれたような身動きをした。そして各※(二の字点、1-2-22)が、おる所の位置をかえ、おのずからな身がまえを持ちながら、
(出来るな、こいつ)
武蔵の今の一動作に、等しく眸をあらためた。
――しいッと何か身に迫るような冷気がそこへ凝り固まってきた。助九郎の切っ先は、ぼやっと黒く見える彼の影の胸よりもやや下がり目な辺りにじっとしている。そのまま動かないのだ。武蔵も、敵へ右の肩を見せたまま、つくねんとして突っ立っている。その右の肘は、高く上がって、まだ鞘を払わない太刀のつかに精神をこらしているのだった。