Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 231 525 caractères · 463 écrans
六
小茶ちゃんは駈けこんで、やがて戻って来ると、
「どうぞ、お上がり下さい」
折から今朝宿を立つので騒々とそこで草鞋を穿いたり、荷を肩にしていた旅人たちは、
「何家の?」
「誰のお客」
小茶ちゃんに尾いて奥へ通ってゆく彼女の鄙に稀れな眉目と、どことなく、たけているとでもいうか、品のあるすがたに、眼と囁きを送っていた。
ゆうべ遅くまで飲んで、今し方やっと起き出した所の吉岡伝七郎とその連れの者は、小柳生城からの使いと聞き、またきのうの熊みたいな顎髯の持主かと期していると、思いのほかな使者と、その使者の携えている白芍薬の枝を見て、
「や、これは。……こんな取り散らかしている所へ」
と、ひどく恐縮顔をして、部屋の殺風景へ気をつかうばかりでなく、自分たちの衣紋や膝も、遽に改めて、
「さ、こちらへ、こちらへ」
六
「小柳生の大殿から、申しつかって来た者でござりますが」
お通は、芍薬の一枝を、伝七郎のまえにさし置いて、
「おひらき下さいませ」
「ほ。……このお文」
伝七郎は解いて、
「拝見いたす」
一尺にも足らない手紙である。茶の味とでもいおうか、さらさらと墨も淡く、
御会しゃく、度々、痛み入り候、老生、あいにく先頃より風邪ぎみ、年老りの水ばなよりは、清純一枝の芍薬こそ、諸君子の旅情を慰め申すに足るべく、被存れ候まま、花に花持たせて、お詫び