Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みやもとむさし
宮本武蔵(一)
吉川 英治
Lisez 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 231 525 caractères · 463 écrans
「離せっ」
と目刺魚みたいに振廻しているのもある。
おそろしい屠殺の行われたその瞬間の後、何ともいえないしんとした影が野を掩った。面を向けるに堪えないように、太陽にも雲がかかっていた。
みな殺しだった。あれだけいた牢人者を、一人としてこの般若野の沢から外へ洩らさなかったのである。
武蔵は、自分の眼が信じられなかった。太刀を構えていた手も、張りつめていた気も、茫然とはなりながら、弛めることができなかった。
(――何で? 彼ら同士が)
まったく判断がつかないのである。いくら今、武蔵自身の人間性が、人間を離脱した血の奪いあいに、夜叉と獣のたましいを一つに持つような体熱からまだ醒めきれないでいるにしても――余りに思いきった殺戮に眼がくらむ心地がする。
いやそう感じたのは、他人のする虐殺を見せられて、途端に、彼は本来の人間に回ってしまった証拠といえる。
同時に彼は、地中へふかく突っ込んでいるように力で硬くなっている自分の脚に、――また、自分の両手にしがみついて、オイオイ泣いている城太郎にも、ふと気がついた。
九
「初めてお目にかかる。――宮本殿といわるるか」
つかつかと歩み寄って来て、こういんぎんに礼儀をする長身白皙の僧を、目の前に見て、