Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みやもとむさし

宮本武蔵(一)

吉川 英治

Lisez 宮本武蔵(一) (みやもとむさし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 231 525 caractères · 463 écrans

Aozora Bunko

又八のことを訊かれたら何といおう、自分だけが帰って来て、あの老母に何と詫びようかなどと、外にたたずんだまま、姉のすがたを戸の隙間からのぞき見して惑っているうちに、張り込んでいた姫路城の武士たちに見つかってしまい、言葉もひとつ交わさぬうち、姉の邸からも逃げ退かなければならなかった。

それ以来は、この讃甘の山から見ていると姫路の武士たちが、自分の立ち廻りそうな道を、血眼になって捜し歩いている様子だし、村の者も結束して、毎日、あの山この山と、山狩をして自分を捕まえようとしているらしく思われる。

「……お通さんだって、俺を、どう考えているか?」

武蔵は、彼女にさえも、疑心暗鬼を持ち始めた、故郷のあらゆる人間が、敵となって、自分の四方を塞いでいるように疑われて来るのだった。

「お通さんには、又八がこういう理由で帰らなくなったのだと、ほんとのことは、いい難い。……そうだ、やっぱり又八のおふくろに会って告げよう。それさえ果せば、こんな村に、誰がいてやるか」

武蔵は腹をきめて、歩みかけたが、明るいうちは里へ出られなかった。小石をつぶてにして、小鳥を狙い撃ちに落し、すぐ毛をむしって、その生温かい肉を裂いては、生のままむしゃむしゃと食べて歩いていた。