Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 143 455 caractères · 290 écrans

Aozora Bunko

切から、人殺しまでするようになり、十二人別れ別れになってしまったという話はお前も聞いているはずだ」

平次が案外シンミリ話し出したので、

「ヘエ――、二三年前に、そんな噂がありましたね」

ガラッ八も引入れられて、真面目に受け答えをします。

「ところが近頃妙なことがあるんだ」

「ヘエ――」

「ちょいちょい人殺しがあるが、検屍に立会ってみると、それが大抵十二支のうちの一つを、身体のどこかに彫っているんだ」

「ヘエ――」

「どうだ、この謎は解るかい」

「いいえ」

「感心したような顔をするから、解ったのかと思うと、何だ」

「叱ったっていけませんよ」

二人はそんな話をしながら、平次の家へ帰って来ました。

銭形の平次も、全くこの時ほど迷ったことはありません。近頃頻々として行われる、性の悪い押込、強盗、家尻切は、どう考えても一二年この方のさばり返った十二支組の仕業に相違ありませんが、その十二支組の仲間と思われるのが、斬られたり、絞られたり、水へ突っ込まれたり、この間から五六人も死体になって現われたのですから、十二支組が仲間割れをしたか、それとも、第二者で義憤の士がそっと十二支組を片付けているとでも思わなければなりません。