Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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チベットりょこうき

チベット旅行記

河口 慧海

Leggi チベット旅行記 (チベットりょこうき) di 河口 慧海 (かわぐちえかい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 531.520 caratteri · 1042 schermate

Aozora Bunko

血の羊羹

けれどもその唱え言をして居る様を見るのが余計に悲しくって、私はもう涙が流れその首を切り落すのを見るに忍びませんから家の中に逃げ込みました。そうして可哀そうに思って涙ばかり溢して居りましたが暫くするとヤクの首を切ったと見えてズドンと落ちた音が一つしました。それはやはりチベットの鋭い刀で一度にその首を切り放してしまいますので、すると血がたくさんに流れ出しますがその血をなるべく外に溢さないように桶のようなものに取って居るです。で、その血はよく煮固めて羊羹のような物を拵える。それがまた大層うまいそうです。もちろん殺さなくっても時々には首筋に傷を付けてその傷口から血を絞り取ってその血を煮てそうして

血の羊羹 を拵えて彼らは喰うのでございますが殊に殺した時のはうまいそうです。こんなに沢山殺すというのは実に酷い事だと思いましたが、その後ラサ府に着いて其府に住んで見ますとこの位の事は実に小さな事で、ラサ府で十月、十一月、十二月のこの三ヵ月に殺される羊、山羊、ヤクの類は実に五万以上に超ゆるのでありますから、このくらいの事は何でもない事なんです。それからそこを立って悲哀の感に打たれながら大変急な坂を三里半ばかり登りまた三里降って川端に宿り、その翌十九日古派の寺でターサン・ゴンパという大きな寺のあるその山の麓を通り抜けて溪川