Classici giapponesi con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Leggi チベット旅行記 (チベットりょこうき) di 河口 慧海 (かわぐちえかい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 531.520 caratteri · 1042 schermate
第百三十八回 チベットに別る
しかしこの間において不思議な事は、私が予期しなかった謀事がずんずんその場合に臨んで施されるように、向うから仕向けてくれた一事である。
いずれの関門長も俗にいう狐に魅まれたごとく、ことにかの眼の鋭いチーキャブ、二十年以来インド地方に在って艱難辛苦を甞めつつ種々の世渡りをして来たかの人足廻しのダルケさえ、私の心事について素振に対して一点の疑いを挾むこともなく、かえって閉口頓首してその日の中に送り出すようにしてくれたというのは、これ全く我が信仰する本師釈迦牟尼世尊の守護下された徳による事であると、実に仏の冥加の恐ろしいほど有難いのに感涙を催し、その夜は特にお経を読み夜中一睡もせずにテントの中で夜を明かしました。けれども私が全くチベットを去ってのちラサ府に大疑獄が起り、それがために五重の関門通過の苦痛よりも痛く心を傷めるとはなんらの因縁でございましょうか。その疑獄についてのお話はおいおい申します。
第百三十八回 チベットに別る
旅行の道程 ここでちょっと私の歩いた道程を申すと、ダージリンからラサ府まで大約二千四百九十哩ばかり歩いて居ります。まず[明治三十二年一月五日に]ダージリンを出発し、汽車に乗ってカルカッタを経てセゴーリという所まで来て、ここからまた歩いて[二月五日に]カトマンズに着きました。