Classici giapponesi con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Leggi チベット旅行記 (チベットりょこうき) di 河口 慧海 (かわぐちえかい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 531.520 caratteri · 1042 schermate
第百五十二回 再び宮殿に伺候す
決心の臍を固む
日本の高等官吏であるといって嘘を吐けば充分厚遇もしてくれる訳であるが、もし嘘を吐かずに本当の事をいえば私のすべての望みは達せられない。ただ書物を得られぬのは忍び得るけれども、忍び得られぬのはチベット国の獄屋に繋がれて居る友人の身上、どうかこの友人を救う道はないものだろうかと考えに駆られた結果つい腰折が出ました。
解けがたき雪の山路の雪のまに
解けぬ思ひの苦しくもあるかな
雪山の雲のかなたに閉ぢらるゝ
友の行方のいかになるらん
我が友の苦しみごとを思ふにぞ
時にあひぬるてだてをやせん
第百五十二回 再び宮殿に伺候す
決心の臍を固む 寓居への帰路、馬上より遙かの空を眺めますと、世界第一のゴーリサンガの高雪峰の巍然として雲際に聳え千古不磨の姿を現わして居るのを看て大いに感じたです。今や人間界の煩悩の雲が正に我が心の誠実を遮ろうとして居るけれども、我はいかに不成功の不運に遇うとも真実を守る我が心を変えじと決心致した嬉しさにまた一首浮びました。
方便とていつはり事を知りながら
云ひ得ぬ我の苦しくもあるかな
究竟の果の信実を願ふ心にぞ
種も方便も信実こそとれ