Classici giapponesi con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Leggi チベット旅行記 (チベットりょこうき) di 河口 慧海 (かわぐちえかい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 531.520 caratteri · 1042 schermate
雪山を踰ゆれば石磧
まあそんな具合でぼつぼつと下の方に降って行きました。昇りと違って八貫匁の荷物も下りはごく平気なものですがどうも雪のために足を抜くのが困難でこれには閉口したです。ちょうど一里ばかり降って行きますともうはや雪もなくなった。さあそうすると石磧です。ようやく
雪山を踰ゆれば石磧 でゴロゴロした石が一面に散らばって居てどこに足を突っ込んでよいのか解らない。チベット履を穿いて居ますけれどもその履が石磧のために破れてしまいました。もちろんそこへ来るまでには大分長らくの時日も経って居るものですからその履の破れるのも当り前の事で、履は破れる、足に出来て居る豆が破れて血が出る、そうしてそのゴロゴロした石にその血が染って行くという訳で、もうその痛さといったら実に堪えられないです。それもただ円い石だけならよいが角の立った石が折々あってそれを踏まなければ行かれない所がある。その上に重い荷物を背負って居るものですからどうも身体を軽く扱うことが出来ない。ヒョッとその角石の上に乗るとその荷の重みと共に足を踏み付けるものですから、要らない所に足を辷らしてまた怪我をすることもある。履が破れた上にも破れてしまったです。