Classici giapponesi con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Leggi チベット旅行記 (チベットりょこうき) di 河口 慧海 (かわぐちえかい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 531.520 caratteri · 1042 schermate
羊の身顫いに夢を破る
仏法修行のためにこの国に進入して来た目的も達せずに高山積雪の中に埋れて死ぬというのも因縁であろう。仏法修行のため、この道に倒れるのは是非がない。そう歎くにも及ばないがただ自分の父母、親族及び恩人に対してその恩を報ずることの出来んのは残念である。どうか生れ変ってからこの大恩に報じたいものであるという考えを夢心に起しましたがそれから後はどうなったか少しも知らない。もし人があってこの境遇を評したならば全く無覚である。我を失って居るものである。あるいは死んだ者であるといわれるような状態に陥ったものであろうと後で想像されたです。その時は全く何も知らなかった。すると自分の端で動く者があるから不意と眼を覚して見ると
羊の身顫いに夢を破る 二疋の羊が身顫いし雪を払って居るです。それがちょうど私の身体の雪を払うようになって居るのです。フッと現に帰りましたがまだ夢路を辿って居るような心地で、こりゃ奇態だという感覚が起った。その中に羊は自分の雪を払い終ってしまいましたから私も雪を払おうと思って身体を動かしかけると何だか身体が固くなって容易に動かない。それから例のごとく摩擦をして空を見ると夜前降った雪の後の空にまだ恐ろしい黒雲が斑に飛んで居りまして、その雲間に太陽が折々光って居るという凄じい空模様である。