Classici giapponesi con furigana
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チベットりょこうき
チベット旅行記
河口 慧海
Leggi チベット旅行記 (チベットりょこうき) di 河口 慧海 (かわぐちえかい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 531.520 caratteri · 1042 schermate
宝鹿の血角
しかし今でもその幾分は持出されて居るですが昔のようではない。これを雲南からして雲南麝香という銘を打って我が国などへ輸入して来たらしく見えるです。シナへ輸出するものの中で一番立派なのはシャー・イ・タクラー即ち
宝鹿の血角 であります。この血角はシナでは身体を壮健にして寿命を長くし、なお顔の艶をよくする利目があるというので、いわゆるシナの仙薬を拵えるためにチベットから沢山買い出して行くです。なかなかその値段は高いもので、ごくよい血角になるとその価もまた非常に高い。その角一隻の価がチベットでシナ人の買う値段が、日本金貨に換えて五百円位のものがあるです。しかしごく悪いやつになると二、三円しかしない物もあるです。なぜかというとごく悪い者は薬にならない。ただ飾りになるに過ぎない。その悪いのと善いのとを見分けるのはなかなか困難です。
チベット人の大抵は血角といいさえすれば何でも金の高いもののように、五百円も千円もするかのごとく思うてやかましくいうて居るです。けれども決して玄人の間ではそんなものでない。いかに大きくっても薬にならんのはごく安いです。この宝鹿という鹿はどこに多く居るかというと、チベットの東南部に最も多く居るです。