후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
所詮は初めから自分は彼の敵ではなかったのだ。なぜ、彼の前に木剣を投げて、この家名だけでも立つ工夫を未然にしなかったか?
(思い上がっていたのだ。父の名声がそのまま自分の名声であるかのように。――考えてみれば、おれは吉岡拳法の子と生れた以外、なんの修行らしいことをして来たか。おれは、武蔵の剣に敗れる前に、一家の戸主として、人間として、すでに敗北の兆しを持っていた。武蔵との試合は、その壊滅の最後へ拍車をかけただけに過ぎない――遅かれ早かれ、このままでこの吉岡道場だけが、いつまで社会の激流の外に繁栄をゆるされているはずはない)
閉じている睫毛の上に涙が白く溜る。――ぽろりと、それが耳わきへ流れると彼の心も揺れて、
(なぜおれは蓮台寺野で死ななかったか。……生きたところで――)
と、右腕のない傷口の痛みに眉をふさぎ、悶々と、夜の明けるのを恐ろしく思った。
ど、ど、どっ――と門を打叩く物音がその時遠く聞えた。誰やらが次の間の人々を起しに来る。
「えっ、御舎弟が」
「今、お着きか」
あわただしく出迎えに立って行く者と、すぐ清十郎の枕元へ駈け寄って来る者とがあって、
「若先生、若先生、およろこび下さい。