후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
「ならば、それがおおかた、今、柝を打って廻っていた酉の下刻でござりましょう」
「まだ、そんなものかのう」
「暮れたばかりでござりますもの。――往来の人通りを見ても知れまする」
そこへ娘が、わらじを買って来てくれた。武蔵は入念に、わらじの緒の縒を調べて、革足袋のうえに穿いた。
彼の境遇としては多すぎる茶代をおいて、編笠を一つもらい、それはただ手に持って、頭のうえに翳しながら、散る花よりもやわらかな雪を払いながら雪の道をどこともなく立ち去った。
四条の河原近くには人家の灯もまばらに見えるが、祇園の樹立ちへ一歩入ると、そこらは雪も斑で、足もとも暗かった。
たまたま見える微かな明りは、祇園林に包まれた燈籠や神燈だった。神社の拝殿も社家の中も、人間はいないようにしんとしていて、ただ雪の音が、時折、樹々のこずえに響いて、その後をさらにしんとさせていた。
「さ、行こうか」
祇園神社の前に額ずいて、なにか祈念していた一群の者が、今、どやどやと社殿の前から立ち上がった。
今し方、花頂山の寺々から、ちょうど戌の刻――五ツの鐘がなりわたった。雪の夜のせいか今夜に限って、鐘の音は腸に沁みるほど冴えて聞えた。