후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
と、悲しくなり、浅ましくなり、年久しく独り抱き秘めていた恋の聖泉は、この旅先の女滝男滝の山を越えてから、その滝水のように狂おしく烈しく胸を揺りつづけるものと変っていた。
そして、もっと彼女自身、分らなくなっていることは、武蔵の強い抱擁を交わして逃げたくせに、その後の旅でも、こうして武蔵の姿を絶えず見失うまいとしながら、後に尾いて行く矛盾であった。
勿論、あれからというものは、変に気まずくなって、お互いに口も滅多にきかないし、道中も並んでは歩かない。
しかし先へ行く武蔵の足も、後から来る牛の歩みに合せて、初めの約束の如く、江戸表まで共に出ようといった言葉を破棄してしまう考えはないらしく、城太郎のため時々道草をして遅くなっても、何処かで必ず待っていてくれた。
五町七辻の福島を出端れると、興禅寺の曲り角から登りになって、彼方に関所の柵が見える。関ヶ原の戦から後は、牢人調べや女の通行がやかましいと聞いていたが、烏丸家からもらって来た手形がものをいって、ここも難なく通り、両側の関所茶屋から眺められながら牛に揺られて来ると、
「ふげんて、なんだろう。――お通さん、ふげんて何のこったい?」