후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
福沢 諭吉의 福翁自伝(ふくおうじでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,912자 · 402화면
夫れから長屋の暗いような処に行て見ると二人がチャンと這入て居るから、私が先ず言葉を掛けて、「ザマア見ろ、何だ、仕様がないじゃないか。止めまいことか、あれ程乃公が止めたじゃないか。今更ら云たって仕方はないが、何しろ喰物が不自由だろう、着物が足りなかろうと云て、夫れから宅に帰て毛布を持て行て遣たり、牛肉の煮たのを持て行て遣たり、戦争中の様子や監禁の苦しさ加減を聞たりした事があるので、私は〔能く〕糺問所の有様を知て居ます。
所が榎本釜次郎だ。釜次郎は節蔵よりか少し遅れて此方に帰て来て同じく糺問所の手に掛て居る。所が頓と音づれが分らない、と云うのは私は榎本と云う男は知て居ることは知て居る、途中で遇て一寸挨拶したぐらいな事はあるが、一緒に相対して共に語り共に論ずると云うような深い交際はない。だから余り気に止めて居なかった。所がこの榎本と云う一体の大本を云うと、あの阿母さんと云う人は素と一橋家の御馬方で林代次郎と云う日本第一乗馬の名人と云われた大家の娘で、この婦人が幕府の御徒士の榎本円兵衛と云う人に嫁して設けた次男が榎本釜次郎です。ソコでその林の家と私の妻の里の家とは回縁の遠い続合いになって居るから、ソレで前年中は榎本の家内の者も此方に来たことがある。