후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
四
吉野は、鉈をうしろへかくすと、もうさり気ない微笑みを泛べて武蔵へいった。
生々しい木肌を剥出して、裂かれた琵琶の胴は胴の中の構造を、明らさまに燈の下に晒している。
「……?」
武蔵は、それと吉野の面とを見較べて、この女性のどこに、今のような烈しい気性があるのかと疑った。武蔵の頭脳にはまだ今の鉈の音が消えさらないで、どこかが痛いように疼いているのに、吉野の頬は紅くもなっていなかった。
「この通り、琵琶の中は、空虚も同じでございましょうが。では、あの種々な音の変化はどこから起るのかと思いますと、この胴の中に架してある横木ひとつでございまする。この横木こそ、琵琶の体を持ち支えている骨であり、臓でもあり、心でもありまする。――なれど、この横木とても、ただ頑丈に真っ直に、胴を張り緊めているだけでは、なんの曲もございませぬ。その変化を生むために横木には、このようにわざと抑揚の波を削りつけてあるのでございまする。――ところが、それでもまだ真の音色というものは出てまいりません。真の音色はどこからといえば――この横木の両端の力を、程よく削ぎ取ってある弛みから生れてくるのでございまする。