후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
「ウム」
武蔵は、腹が立たなかった。むしろ婆の気持に共感ができるのである。この婆の抱いている根本的な誤解さえ除くならば、自分の気持も婆によく分ってもらえるであろうにと、それだけがただ嘆息されるのであった。
自分の母の病のように、武蔵はなにをいわれても甘んじて受け、そして病人の駄々を宥めるような根気をもって、
「でも、おばば、このまま死んでしまっては、つまらないじゃないか。又八の出世も見なければ……」
「な、なにをいう!」
噛みつきそうに、婆は歯を剥いていった。
「そ、そのようなこと、おぬしの世話にならいでも、又八は又八でいまに一人前になって行くわ」
「……それはなって行くだろうと俺も思う。だから、おばばも元気を出して、ともどもに、あの息子を励ましてやらねばなるまい」
「武蔵! ……汝れは、似非善人じゃの。そのような甘い言葉に騙かされて、怨みを解くようなわしではないぞ。……無駄なこと、耳うるさいわい」
とりつく島もない血相なのだ。たとえ好意にせよ、これ以上はかえって逆らうことになってしまおう。武蔵は、黙然と立って、婆と牝牛をそこに残し、婆の眼にふれないところへ去って、弁当を解いた。