후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
福沢 諭吉의 福翁自伝(ふくおうじでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,912자 · 402화면
剣術の全盛
剣術の全盛兎に角に癸亥の前後と云うものは、世の中は唯無闇に武張るばかり。その武張ると云うのも自から由来がある。徳川政府は行政外交の局に当て居るから拠ろなく開港説――開国論を云わなければならぬ、又行わなければならぬ、けれどもその幕臣全体の有様はドウだと云うと、ソリャ鎖国家の巣窟と云ても宜い有様で、四面八方ドッチを見ても洋学者などの頭を擡げる時代でない。当時少しく世間に向くような人間は悉く長大小を横える。夫れから江戸市中の剣術家は幕府に召出されて巾を利かせて、剣術大流行の世の中になると、その風は八方に伝染して坊主までも体度を改めて来た。元来その坊主と云うものは城内に出仕して大名旗本の給仕役を勤める所謂茶道坊主であるから、平生は短い脇差を挟して大名に貰た縮緬の羽織を着てチョコ/\歩くと云うのが是れが坊主の本分であるのに、世間が武張るとこの茶道坊主までが妙な風になって、長い脇差を挟して坊主頭を振り立てゝ居る奴がある。又当時流行の羽織はどうだと云うと、御家人旗本の間には黄平の羽織に漆紋、それは昔し/\家康公が関ヶ原合戦の時に着て夫れから水戸の老公が始終ソレを召して居たとかと云うような云伝えで、ソレが武家社会一面の大流行。