후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
福沢 諭吉의 福翁自伝(ふくおうじでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,912자 · 402화면
本藩に対して功名心なし
シテ見ると是れは決して私の発明でない、父母から譲られた性質であると思う。ソレで私は中津に居て上流士族から蔑視されて居ながら、私の身分以下の藩士は勿論、町人百姓に向ても、仮初にも横風に構えてその人々を目下に見下して、威張るなどゝ云うことは一寸ともしたことがない。勿論上の者に向て威張りたくも威張ることが出来ない、出来ないから唯モウ触らぬように相手にならぬようと、独り自から安心決定して居る。
本藩に対して功名心なし既に心に決定して居れば、藩に居て功名心と云うものは更らにない、立身出世して高い身分になって錦を故郷に着て人を驚かすと云うような野心は少しもないのみか、私にはその錦が却て恥かしくて着ることが出来ない。グヅ/″\云えば唯この藩を出て仕舞う丈けの事だと云うのが若い時からの考えで、人にこそ云わね、私の心では眼中藩なしと斯う安心を極めて居ましたので、夫れから長崎に行き大阪に出て修業して居るその中に、藩の御用で江戸に呼ばれて藩中の子弟を教うると云うことをして居ながらも、藩の政庁に対しては誠に淡泊で、長い歳月の間只の一度も建白なんと云うことをしたことはない。