후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
福沢 諭吉의 福翁自伝(ふくおうじでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,912자 · 402화면
た所が、その人が之を見て頻りに感心して居たようだが、「イヤ茲に争と云う字がある、ドウも是れが穏かでない、どんな事であるか。「どんな事ッて是れは何も珍らしいことはない、日本の商人のして居る通り、隣で物を安く売ると云えば此方の店ではソレよりも安くしよう、又甲の商人が品物を宜くすると云えば、乙はソレよりも一層宜くして客を呼ぼうと斯う云うので、又或る金貸が利息を下げれば、隣の金貸も割合を安くして店の繁昌を謀ると云うような事で、互に競い争うて、ソレで以てちゃんと物価も定まれば金利も極まる、之を名けて競争と云うので御座る。「成程、爾うか、西洋の流儀はキツイものだね。「何もキツイ事はない、ソレで都て商売世界の大本が定まるのである。「成程、爾う云えば分らないことはないが、何分ドウも争と云う文字が穏かならぬ。是れではドウモ御老中方へ御覧に入れることが出来ないと、妙な事を云うその様子を見るに、経済書中に人間互に相譲るとか云うような文字が見たいのであろう。例えば商売をしながらも忠君愛国、国家の為めには無代価でも売るとか云うような意味が記してあったらば気に入るであろうが、夫れは出来ないから、「ドウも争と云う字が御差支ならば、外に飜訳の致しようもないから、丸で是れは削りましょうと云て、競争の文字を真黒に消して目録書を渡したことが