후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくおうじでん
福翁自伝
福沢 諭吉
福沢 諭吉의 福翁自伝(ふくおうじでん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 209,912자 · 402화면
厳ならずして家風正し
ソコデ中津に居て、言葉が違い着物が違うと同時に、私共の兄弟は自然に一団体を成して、言わず語らずの間に高尚に構え、中津人は俗物であると思て、骨肉の従兄弟に対してさえ、心の中には何となく之を目下に見下して居て、夫等の者のすることは一切咎もせぬ、多勢に無勢、咎立をしようと云ても及ぶ話でないと諦らめて居ながら、心の底には丸で歯牙に掛けずに、云わば人を馬鹿にして居たようなものです。今でも覚えて居るが、私が少年の時から家に居て、能く饒舌りもし、飛び廻わり刎ね廻わりして、至極活溌にてありながら、木に登ることが不得手で、水を泳ぐことが皆無出来ぬと云うのも、兎角同藩中の子弟と打解けて遊ぶことが出来ずに孤立した所為でしょう。
厳ならずして家風正し今申す通り私共の兄弟は、幼少のとき中津の人と言語風俗を殊にして、他人の知らぬ処に随分淋しい思いをしましたが、その淋しい間にも家風は至極正しい。厳重な父があるでもないが、母子睦じく暮して兄弟喧嘩など唯の一度もしたことがない。のみか、仮初にも俗な卑陋な事はしられないものだと育てられて、別段に教える者もない、母も決して喧しい六かしい人でないのに、自然に爾うなったのは、矢張り父の遺風と母の感化力でしょう。