후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(八)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,604자 · 391화면
四
――これは予期したところだが、須臾にして、陣営のまわりから、突然、湧いて出たような蜀軍の鬨の声が起った。蜀の呉班、呉懿の軍だ。――釜中の魚はまさに煮られる如く逃げまどった。
ここでも、魏勢は残り少なに討たれた上、さんざんの態で逃げ崩れてくる道を、さらに、関興、張苞の二軍に、完膚なきまで、痛撃された。
夜明けと共に曹真の本陣に、西から南から北からと、落ち集まってきた残軍と敗将のすがたこそ見るかげもないものだった。
四
食うか食われるか、戦の様相はつねに苛烈である。この苛烈を肝に銘じていながら曹真の軽挙はふたたび重ね重ねの惨敗を自軍に見てしまった。
彼の落胆は、恐怖に近づいた。いまは郭淮の献策をうらむこともできない。彼は総兵大都督である。
「以後は、かならずみだりにうごくな、敵の誘いにのるな。ただ守れ、固く守備せよ」
以後の警戒は非常なものである。むしろ度の過ぎるほど堅固に堅固を取った。ために、祁山の草は幾十日も兵に踏まるることなく、雪は解けて、山野は靉靆たる春霞をほの紅く染めて来た。
霞を横切る一羽の鳥がある。孔明は日々悠久なる天地をながめ、あたかも霞を喰うて生きている天仙か地仙のごとく物静かに日々を黙して送っていたが、一日、書をしたためて、ひそかに陳倉道にある魏延の陣へ使いを出した。