후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(八)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,604자 · 391화면
三
後方から補充をなすに地の利を得ている魏の陣営は、うごかざる間にも、驚くべき兵力を逐次加え、今では、孔明の観るところ、蜀全軍の八倍に達する大兵を結集しているものと思われていたのである。
その量と実力に当る寡兵蜀陣としては、――誘ってこれを近きに撃つ。
その一手しか断じてほかに策はなかったのだ。
しかも、彼は孔明のその一活路をすら観破している。さすがの孔明も完く無反応な辛抱づよい敵にたいしては計の施しようもなかった。さきに祁山、渭南の地方にわたって、大いに撫民に努め、屯田自給の長計をたてて、兵糧にはさして困らないほどにはなっているものの、かくてまた、年を越え、また年を越えて、連年敵地に送っているまには、魏の防塁と装備は強化するばかりとなろう。
「――これを持って、魏陣へ使いし、確と、仲達に渡してこい」
一日、孔明は、一使を選んで、自筆の書簡と、美しき牛皮の匣とを託した。
使者は、輿に乗って、魏陣へ臨んだ。輿に乗って通る者は射ず撃たずということは戦陣の作法になっている。
「なんの使者だろう?」
魏の将士はあやしみつつ陣門へ通し、やがて、使者の乞うまま司馬懿仲達に取り次いだ。