후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(八)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,604자 · 391화면
三国志
諸葛菜
一
諸葛菜
一
三国鼎立の大勢は、ときの治乱が起した大陸分権の自然な風雲作用でもあったが、その創意はもともと諸葛孔明という一人物の胸底から生れ出たものであることは何としても否みがたい。まだ二十七歳でしかなかった青年孔明が、農耕の余閑、草廬に抱いていた理想の実現であったのである。時に、三顧して迎えた劉玄徳の奨意にこたえ、いよいよ廬を出て起たんと誓うに際して、
「これを以てあなたの大方針となすべきでしょう。これ以外に漢朝復興の旗幟を以て中原に臨む道はありますまい」
と、説いたものが実にその発足であったわけだ。
そして遂に、その理想は実現を見、玄徳は西蜀に位置し、北魁の曹操、東呉の孫権と、いわゆる三分鼎立の一時代を画するに至ったが、もとよりこれが孔明の究極の目的ではない。
孔明の天下の三分の案は、玄徳が初めからの志望としている漢朝統一への必然な過程として選ばれた道であった。
しかし、この中道において、玄徳は世を去り幼帝の将来とともに、その遺業をも挙げて、
――すべてをたのむ。
と、孔明に託して逝ったのである。孔明の生涯とその忠誠の道は、まさにこの日から彼の真面目に入ったものといっていい。