후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(八)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,604자 · 391화면
孔明の苦労は実にこの二つにあったといってよい。しかも帝劉禅は、甚だ英邁の資でないのである。うごかされやすくまたよく迷う。
しかし孔明がこの遺孤に仕えることは、玄徳が世にいた頃と少しも変らなかった。いやもっと切実な忠愛と敬礼を捧げきって骨も細りゆく姿だった。それだけに帝劉禅が彼を慕い彼を惜しむことも一通りでなかったが、如何せん、孔明がいないときというと群臣がうごく。群臣がうごくと帝も迷いにつつまれる。蜀朝廷は実にいつも遠きに孔明の後ろ髪を引くものであった。ここにおいて孔明は、
「三年は内政の拡充に力を注ごう」
と決意した。三年師を出さず、軍士を養い、兵器糧草を蓄積して、捲土重来、もって先帝の知遇にこたえんと考えたのである。
いかなる難事が重なろうと、中原進出の大策は、夢寐の間も忘れることなき孔明の一念だった。そのことなくしては孔明もない。彼の望み、彼の生活、彼の日々、すべては凝ってそれへの懸命に生きていた。
三年の間、彼は百姓を恤み宥わった。百姓は天地か父母のように視た。彼はまた、教学と文化の振興に努めた。児童も道を知り礼をわきまえた。教学の根本を彼は師弟の結びにありとなし、師たるものを重んじ、その徳を涵養させた。