후리가나로 읽는 일본 고전
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さんごくし
三国志(八)
吉川 英治
吉川 英治의 三国志(八)(さんごくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N1. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N1 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,604자 · 391화면
かくて、孔明の霊車は、無事に成都へ着いた。四川の奥地はすでに冬だった。蜀宮雲低く垂れて涙恨をとざし、帝劉禅以下、文武百官、喪服して出迎えた。
孔明の遺骸は、漢中の定軍山に葬られた。宮中の喪儀や諸民の弔祭は大へんなものだったが、定軍山の塚は、故人の遺言によって、きわめて狭い墓域に限られ、石棺中には時服一着を入れたのみで、当時の慣例としては質素極まるものだったという。
「身は死すともなお漢中を守り、毅魄は千載に中原を定めん」となす、これが孔明の遺志であったにちがいない。
蜀朝、諡して、忠武侯という。廟中には後の世まで、一石琴を伝えていた。軍中つねに愛弾していた故人の遺物である。一掻すれば琴韻清越、多年干戈剣戟の裡にも、なお粗朴なる洗心と雅懐を心がけていた丞相その人の面影を偲ぶに足るといわれている。
渺茫千七百年、民国今日の健児たちに語を寄せていう者、豈ひとり定軍山上の一琴のみならんやである。「松ニ古今ノ色無シ」相響き相奏で、釈然と醒めきたれば、古往今来すべて一色、この輪廻と春秋の外ではあり得ない。