일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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めいきょくけっていばん

名曲決定盤

野村 あらえびす

野村 あらえびす의 名曲決定盤(めいきょくけっていばん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 344,837자 · 680화면

아오조라 문고

ベートーヴェンの『大公トリオ』は、ベートーヴェンの後期の作品に共通の、閑寂な大諦観を暗示する曲で、その思想的な深さは、作品百十一番の最後のピアノ・ソナタに似ており、ベートーヴェンがいかにこの曲を愛し、かつ得意でもあったかは、当時の文献が明らかに証拠立てている。恐らく古今のピアノ三重奏曲中この曲より美しく、この曲より気高く、この曲より深味のある曲はなかったであろう。

カサルス・トリオのこの曲の演奏は、満点以上であったと言っていい。単に技巧上の均勢とか、気分の統一とかいう問題ではない。カサルス・トリオはこの曲に対して、最上最高の表現を与えたばかりでなく、ベートーヴェンの『大公トリオ』を素材として、全く新しい大芸術品を作り上げたと言ってもいいくらいのものである。

この演奏の驚くべき効果に対して、野村光一氏は、コルトーとティボーの相反対せる気質を、カサルスが加わることによって、巧みに牽制、調和させるのだ――という意味のことを言っておられる。誠にもっともなことであり、この上もなく聡明な解釈であるが、私はもう一歩進んで、これをカサルスの統制のためではあるまいかと思うのである。