후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
――しかし、そうした彼女にしても、たった二人きりな深夜の相手が、自分の顔を見るのも眩そうに、動悸を抑えて、じっとそこに固くなっていると、自分もともに処女心に返って、相手の者と同じような初心な動悸を覚えるのだった。
事情を知らない引船と禿は、さっきここを出て行く前に、次の部屋へ、大名の姫君でも臥せるような豪奢な夜の具を敷いて行った。繻子枕に下がっている金の鈴が、ほの暗い閨の気配のうちに光っていた。――それもまた、ふたりの寛ぎをかえって邪魔していた。
ときおり、屋根の雪や梢の雪が落ちて、どさっと、地響きが耳を驚かせた。塀の上から人間でも跳び降りたように、その音は大きく聞えるのであった。
「……?」
吉野は、そっと武蔵を見た。――武蔵の影はその度に、針鼠のように戦気で膨らむかと見えた。眸は鷹のように澄みきっている。神経は、髪の毛の先まで働いているのだ。何物にもあれ、そんな時、彼の体に触れるものはみな斬れてしまわずにはいないであろうと思われた。
「…………」
「…………」
吉野は、なにかしら、ぞっとして来た。夜明け近くの寒さは骨の髄まで沁みる。しかしそれとはちがう戦慄である。