후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
下に置かれてあるのを見ると、そのすずり筥の蒔絵は、決して、眼を射るような絢爛ではない。麗しいことは、桃山城の豪華を小さく纒め込んだほども麗しいが、その上に千年も経ったような匂いの高い燻みがかかっているのである。
「…………」
飽かないように、武蔵は見いっていた。
十方の碧落よりも、四方の野辺の自然よりも、武蔵にはこの小さい工芸品が、いちばん美麗に見えた。見ている間だけでも、慰められた。
「わたくしの手すさびですよ、お気にいりましたかな」
光悦のことばに、
「ほ? あなたは蒔絵もするのですか」
光悦は黙って微笑するのみであった。手芸の美が、天然の美よりも、尊く見えるらしい武蔵をながめて、光悦は心のうちに、
(この青年も田舎者)
と、すこし嗤っているような趣である。
そういう大人の高所から、自分が低く観られているとは知らないで武蔵は、
「見事ですな」
となおも、眼を離たずにいると、光悦はまた、
「今、わたくしの手すさびといいましたが、その構図に配してある和歌文字は、近衛三藐院様のお作で、またお書きになったのもあのお方です。ですから、ありようは二人の合作と申さなければなりません」