일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みやもとむさし

宮本武蔵(五)

吉川 英治

吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면

아오조라 문고

追分から三方へ道がわかれているだけに、彼らは背後の山を忘れていた。

這うように武蔵は徐々と身をすすめた。刀のこじりの高さよりも頭の方を低くして出て行った。そして遽に小走りになり、ツ、ツ、ツ、ツ、ツ――と巨松の幹へ近づきかけると、二十間ほどてまえで、

「――あッ」

梢の男が、ふと、その影を発見して、

「武蔵だっ!」

と、叫んだ。

天空からその声が響いたにも関わらず、武蔵はまだ、同じ姿勢のまま十間は確かに駈けた。

彼は、その秒間だけは、決して弾が来ないということを、胸の裡で計っていた。なぜならば、梢の上の人間は、枝に跨がって、三道の方へ銃口を向けながら見張っていたからである。樹の上なので、身の位置も直さなければならない、また小枝に邪げられて、銃身もすぐには向けられまい。

――こう計って、その秒間だけは安全と思っていた。

「なにッ――?」

「どこへっ」

これは、下り松の下を本陣として立ち並んでいた十名ほどの異口同音だった。

次の瞬間には、また、

「後ろだい」

と、宙の男がいった。

喉の引ッ裂けそうな声でわめいたのである。その時はもう梢の上であわてて持ち直した銃口が、武蔵の頭へ正確に向いていた。