후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
(……おや? どこへ? ……。武蔵様は)
いつのまにか、そこに見えない武蔵の影に、お通はすぐ、自分が捨てられたのではないかと思った。
(きっと、怒って。……そうだ、怒って。……あ、どうしよう?)
恟々と、彼女は歩いて、元の滝見小屋の所まで戻って来た。そこにも、武蔵の姿は、見当らなかった。ただ真っ白なしぶきが、滝壺から霧となって山風に吹きあげられ、満山の樹々を揺すぶって、絶え間のない滝のとどろきが、ぐわうと、耳を塞ぐばかり冷ややかに面を打って来るだけであった。
すると、どこか高い所から、
「あっ、たいへんだ。お師匠様が滝へ身を投げたぞっ。――お通さアん!」
城太郎の声だった。
渓流を渡って、向う側の山の鼻に城太郎は立っていた。そこから男滝の滝つぼをのぞいていたものらしく、突然、こう時ならぬ大声を発して、お通へ急変を告げたのだった。
滝の響きで、よく聞き取れないらしかったが、城太郎の方から見ていると、お通も何を見たか、ハッと急に血相を変え、深い滝道の――霧と山苔で滑りそうな断崖を――岩にしがみつきながら下へ降りてゆく様子である。
城太郎は猿みたいに、向う山の崖先から、スルスルと藤蔓につかまって、ぶら下がっていた。