후리가나로 읽는 일본 고전
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みやもとむさし
宮本武蔵(五)
吉川 英治
吉川 英治의 宮本武蔵(五)(みやもとむさし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 508,883자 · 1017화면
大工町
弥次兵衛
「ありがとう」
墨つぼを返して、
「すまねえが、死なねえ程に、弁当飯のあまりでも、時々エサをやっといてくれ」
と、橋普請の大工や、近くで働いている土工たちへ頼んだ。
一同は口を揃えて、
「承知いたしました。たんと笑ってやりやしょう」
と、いった。
笑ってやるということは、町人社会でさえ、この上もない制裁であった。年久しく武家は武家と戦争ばかりしていて、民治や刑法がゆき届かないために、町人社会はそれ自体の秩序のために、こういう私刑の方法を持っていた。
新興の江戸政体には、もう町奉行の組織だの、大庄屋制度をそのまま厳めしく延長したような職制や民治が体をなしかかっていたが、民間の旧習というものは、上ができたからといって、遽に余風が革まるものではない。
けれど、私刑の風などは、新開発の半途にある混雑な社会には、まだ当分あってもよいものとして、町奉行でも、べつにこれを取締ることはしなかった。
「丑、そのとしよりへ、財布を返してやれ」
半瓦は、それをお杉ばばの手へ戻してから、また、
「かあいそうに、この年して、ひとり旅の様子じゃねえか。……着物はどうしたんだ」