후리가나로 읽는 일본 고전
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まつのやろはち
松のや露八
吉川 英治
吉川 英治의 松のや露八(まつのやろはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 125,597자 · 253화면
街の松並木を、横切って、何かの堂閣が透いてみえる冬木立の雑木落葉を敷いて坐った。
「おいっ」
「兄上」
二人はまた、そこで、手と手を握り合ったまましばらく言葉もなく嗚咽した。
思い出したように、露八は、落葉の上に畏まって坐り直した。手をついて、
「おまえに、謝ることがある」
「何ですか」
「浜中屋の船でおまえが江戸を脱した晩、おれは、同じ船にいた。酒をのんだので、馬鹿ふざけをして」
「そんなこと!」
打ち消して、
「それよりは、父上の死をご存じですか」
「聞いた」
「父を殺したのは拙者です。拙者こそ、兄上に、蹴られても打たれても、お詫びの償いのない不孝者です」
「ばか云え。父の死は、俺の身を持ちくずした道楽が因だ」
「いや、拙者の罪です。そのかわりに、八十三郎の身命は、国事にささげる覚悟です」
「気をつけろ。弟。――俺は、それについて、おまえに知らせに来たんだ。叔父の友人、人斬り健吉が、京都へ来ている」
「ほ」
「逃げろっ。ここにいては、あぶない」
「はははは」
露八が張合い抜けするほど八十三郎はあたり前な顔をしていた。
「大丈夫ですよ。兄上」
「ばかをいえ。あれの無鉄砲と、腕前を、おまえはまだ、知らないのだ」