일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まつのやろはち

松のや露八

吉川 英治

吉川 英治의 松のや露八(まつのやろはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 125,597자 · 253화면

아오조라 문고

三

「誰しも、吉い日を選ぶとみえましてな、今宵は、こちらへ参る途中で、四、五軒も高張提灯を見うけましたよ」

そんなことを、話しながら先に歩いて行く。

琵琶橋の袂に、灯を寄せて、佇立みながら、花嫁の列を、待っていたが、なかなか来ない。

「どうしたのか?」

媒人は、そろそろ心配顔に、

「父も娘も、物堅いので有名な石川家のこと、間違いはあるまいが、それにしても……」

と、眉がくもる。

遅い。約束の時刻は、よほど過ぎている。媒人などはするものではないと悔いているらしいのである。鉄之丞も、焦々していた。

すると、

「や、見えました」

中間が、橋の袂で、どなる。

「ほ、来たか……」

愁眉をひらいて、人々は、上水の川尻へ眼をやった。大曲の方から、川端を、悠長に練ってくる一列の提灯と駕とが、それらしく見える。

「なるほど、あれでは、暇どるはずじゃ」

「だが、紋は」

「鷹の羽、丸に鷹の羽」

三

花聟は、床の間の松竹梅を後ろにして、固くなっていた。ふだんの庄次郎とは、別人のように見える。張子の虎みたいに重そうな首をして、耳たぶが、充血している。

嫁の輿と、嫁方の人々とが、土肥家の九つの部屋を溢れさせた。