후리가나로 읽는 일본 고전
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まつのやろはち
松のや露八
吉川 英治
吉川 英治의 松のや露八(まつのやろはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 125,597자 · 253화면
二
朝。――毎朝のことだが。
半蔵は、その柿の樹の下を距離の目標にして、裏の的土手へ向かって弓をかまえ、おそよ二十五束(一束四本)の矢を放つのが、多年の健康法になっている。
ひゅっ――
矢うなりが、窓の外を通る。
(中たらない!)
(また、外れ!)
そこは、八十三郎の部屋なので、机で素読をしながら、矢が、的へゆかないうちに、窓からよく云いあてて、父を揶揄った。
「うるさいぞよッ」
半蔵は、子に技倆を測られると、やはり面目上、黙っていられないとみえて、
「的を射たがるうちは、まだまだ初心じゃ。弓は、体と精神の一致、無想の鍛練をもって意とする。禅も同じじゃ」
などと、武芸を説いたりする。
二
今朝は、
(ヘロ矢!)
(地すべり――)
などと皮肉な声をかけるその予言者が窓を閉めていた。
いないと、さびしい。
五十射ばかりで、止めてしまった。そして矢拾いの中間に、
「重助」
「はい」
「八十三郎、今朝は、どんな容体じゃ。熱は下がらんか」
「ゆうべの蕎麦屋薬で、汗が出てから、今朝はだいぶ、およろしいご容子で」
「そうか。――まだ起きてはいかんな。軽はずみせぬよう、わしが留守の間も、たのむ」