후리가나로 읽는 일본 고전
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まつのやろはち
松のや露八
吉川 英治
吉川 英治의 松のや露八(まつのやろはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 125,597자 · 253화면
河豚
一
「拙者の糺明させたのは、七名です。一イ、二ウ、三イ、四ウ……」
暗やみの頭数をかぞえていた。桂は、唇のそばに手をかざして、遠方の隊士へ、
「おいっ、提灯っ、提灯」
と、呶鳴った。
河豚
一
明りが、倉の中を照らした途端に、桂は桂で、茫然たるばかりに驚いてしまったし、露八はまた、まるで迷子が親にでも会ったように、彼の胸へ、しがみついてしまった。
「どうしたのだ一体――」
訊かれると、吐け口を開けられた下水のように、露八は、一昨日の晩からの苦しみだの、不平だの、恨みだのを、いちどに、桂が相手のようにぶつけて云った。
「そうか、うん、そうか」
桂の返辞が、あまりに軽いので、露八の鬱憤は、なお出てきた。
「うん、そうかも、ねえもんだ。お前さんとは、吹矢の一件以来、馴染だが、これだから、長州ッぽだの、薩摩ッぽは、気にくわねえんだ。罪科もねえ人間を、寝床から縄にかけて、調べもせず、叩っ込んでおくのが、下々のためのご改革けいっ。こんな悪政が、ご一新なら、俺たちは、真ッ平ご免だ」
「露八、露八」
桂は、閉口そうに、彼の昂ぶる肩をかろくたたいて、
「これ、やめんか」
「やめねえ」
まったく、やまらないものが、露八の体を燃やし、露八の首を振り動かしているのだった。