일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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まつのやろはち

松のや露八

吉川 英治

吉川 英治의 松のや露八(まつのやろはち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 125,597자 · 253화면

아오조라 문고

鼠の蹴落とした荒神松が泥竈の肩に乗っている。器用には見えてやはり男の台所だった。

着物の前を雑巾でこすって、引窓を閉めたり、湯を注ぎ足したりしていると、子供を家へ戻って寝かしつけて来たお吉が、

「旦那、お礼心に、すこし揉ませておくんなさいませ」

「え、揉んでくれる?」

「けんびきが、よう、凝るではございませんか」

「それやあ、有難いが、おめえも、疲れているだろうに、はやく子供に添え乳してやるがいい」

「乳はやって来ましたから、お蔦さんの帰るまで」

「そうか……」

炬燵に、肱をのせて、

「じゃあ、少し、やってもらおうか」

お吉は、一生懸命になって、露八の肩をほぐしにかかった。年も三十過ぎだし容貌も悪いが心だては目明きにない正直さだった。こんな女にも、誰か手を出す男があるとみえて、子をかかえているのが不愍だった。しかし、実はお吉も男欲しいものとみえて、稼ぎに出るときには、襟くびへ薄黒く白粉などをなすって行くのである。

(お吉ッつぁん、子供をこさえるもいいが、先の名前と声だけははっきり覚えておきなよ)

いつも露八は、冗戯のように、そう云っていた。

三

「ききますか」

「あ、いい気もちだよ。