후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
私があなた方を愛するようにあなた方が私を愛してくださる。すなわち双方の愛と愛とがお互い同志を慈しみ合う。こういうことがこの日本の津々浦々にまで行き渡ったならばどんなにこの国が平和になり、どんなにこの国の人達が暮らしよくなるかは計り知れぬ。私は心からそうなることをどれほど希望んでいるか知れぬ。しかし私のこの希望は容易のことではとげられそうもない。諸国の有様を眺めるに、人と人、国と国、互いに睦み合うは愚かの事、かえって交互に傷つけ合い、甲斐の武田は越後の上杉、尾張の織田、駿河の今川、そうして我らが主君たる葡萄大谷の脇屋殿は市之丞殿のお父上の船津の神保帯刀殿と互いに隙を窺い合い国争いに余念ござらぬ。誠に我らが希望とは悉く反対の有様じゃ。これがいまの日本の趨勢でござるよ。――そこでこの私は考えたのじゃ。せめて我らのご主君たる脇屋殿と神保様とを是非とも和睦させねばならぬ。それをするには、幸いの事には市之丞殿と芳江姫とが相思の間であるによってこのお二人の美しい恋を我らが手によって保育したならやがては双方のご両親の理由ない確執も解けるであろうと、このように考えたその時から、私は陰になり日向になりあなた方二人の恋語のいわば助手になったのじゃ」